ししちにじゅうはち 4x7=28

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思い出すままに書いていく3

会社の労働組合といえば春闘である。 僕の所属する労働組合も、春闘のシーズンは活動が活発になった。 なんたって組合員の生きるための給与がかかっている。

ある日、春闘の内容の説明会があった。 組合員全員が集会室に集められた。 この集まった様を写真に撮り、これもまた会社への要求に添付するらしかった。 しかし、組合活動は仕事ではない。 そのため、この説明会は昼休みを使って行われていた。

労働組合の代表者が資料を使って説明していく。 大体の内容は資料を読めばわかる話で、つまらなかった。

ただ、それ以上に参加者がひどかった。 みんなが集まってはいるものの、代表者の話を聞いてない。 それどころか、皆の雑談でガヤガヤとしていた。 まるで小学生が集まった体育館だった。

ここで真剣に聞いても、給与がすぐに上がったり下がったりはしない。 どうせ、春闘もただの茶番だという雰囲気が強かった。 組合側だって、会社に無茶な要求はしない。 会社だって、社員の待遇を良くしないと社外に示しがつかない。 結局、組合活動よりも会社の状況と景況によって決まってしまう。

ここにいる誰もが他人事なんだなと思った。 この年のボーナスは上がった。