気胸に気づかず死にそうになった失敗談
下の記事に感銘を受けたので、失敗談を恥ずかしながら残していこうと思う。
自分は気胸に3回なったことがある。 そのうち、1回目は気胸のきの字も知らず、何も知識がなかった。 そのため、初期症状に対して軽い気持ちで見てしまっていた。 結果として、先生から「飛行機に載っていたら死んでいた」と言われるまで症状が進行していた。
今後の気胸患者のためにも、気胸の症状についての体験をまとめておく。
気胸について
詳しくはWikipediaを参照するとよいと思う。
簡単に言うと、肺に穴があく病気である。
肺に穴があくと、肺の外側に空気が漏れて溜まっていく。 最悪の場合、溜まった空気が心臓を圧迫して死亡することもあるらしい。
自然発生の原因は不明で1、統計的に長身・痩せ型・男性・20代に発症が多い。 他には、交通事故など外的要因でなることもある。
治療には、内科によるドレーン治療と、外科による内視鏡手術がある。
初期症状
- 咳が出る
- 息を大きく吐ききると確実に咳が出る
- 背中がチクチクするような気がする
咳は、穴が空き縮んだ肺を膨らませるために起きるらしい。 また、穴の箇所は背中に痛みがでることが多い。
最初は症状が軽く、風邪かなにかかなくらいに思っていた。 気胸は動けないくらいの大きな痛みが背中に出ることが多い。 しかし自分はその痛みが気のせいかと思うくらい弱かった。 そのため、特に気にせず日常生活を送っていた。
中期症状
- 家の階段で、1階上ると息切れする
- 大学の教室は広いため傾斜があるところがあるが、これを登るだけで息切れする
この頃になると、肺がかなり縮んでいたと思われる。 そのため、酸素不足で息切れしていたのだと思う。
このときは貧乏大学生をしていたため、ついに運動不足と栄養不足もここまできたか、くらいに思っていた。 もしくは、風邪で体力が落ちたかな、くらいに考えていた。 特に、この頃は大学のテストの時期で、一夜漬け勉強による寝不足もあり、それのせいかもとごまかしていた。
末期症状
- 寝ているときに寝返りをうつと、心臓が左右に転がっているような感覚がある
肺の縮みが大きくなったため、心臓の周りにスペースができていたんだと思う。
生まれて始めて内蔵がコロコロする感覚を味わい、さすがにこれは病院に行こうと思う。 ちょうど、大学のテストも終わり、夏休みに入ったときだった。
近くの病院へ
問診のあとすぐレントゲンを撮影した。 先生に呼び出され、言われた一言が、
「肺に穴があいています」
???
最初は肺に穴があいているのに自分が生きているのがよくわからなかった。 先生も淡々と述べるので、大したことがないのかなとまで思った。 この病院では処置できないとのことで、紹介状を書いてもらい即隣町の病院へ行くことになった。
紹介先の病院へ
夕方になってしまい、緊急外来へ行った。 受付をして椅子に悠長に座ってたら、看護師さんが慌ててきて、即緊急手術室へ入れられた。 そのまま、よくわかっていないまま局部麻酔をされ、脇にチューブを刺された。
このへんで、やっと自分の身体がけっこう大変なことに気づいた。
そこからしばらく入院し、結局幹部を外科手術することになった。 先生からは、
「君の肺は30%のサイズまで縮んでいた。 このままいくと心臓が圧迫され始めていた。 飛行機に載っていたら即死だったよ。」
と言われた。
まとめ
- 普段と違う症状は、自己判断せずに早めに医者にいこう
- 特に気胸はレントゲン1発でわかりお手軽
- 気胸経験者は、海外旅行前に肺の検診を受けよう
- 飛行機が長時間・高高度なので危険度が高い
- 海外で病気・手術となるとひじょうに高価になりがち
- 死なない
-
肺なので穴があく瞬間はわからないらしい。穴の原因となるブラと呼ばれる膨らみが肺にできることが知られている。↩